角膜

メンバー:山田教弘 戸所大輔 福地真理子 横地みどり 板倉宏高 北川史子

ドライアイ、アレルギー、角膜移植が必要な疾患など、前眼部疾患を専門としています。その中でも、角膜移植手術は私たちの手術治療の中心となる方法です。当科では、群馬県アイバンクの協力を得て、県内外の角膜疾患の患者さんに対し角膜移植を行っています。角膜移植件数は年間25件前後です。患者さんの状態により、角膜移植手術と白内障手術の同時手術や表層角膜移植手術を行うこともあります。そのほか先進医療として角膜表面の疾患に対し羊膜移植手術も行っています。
専門外来は、火曜、金曜日です。

主な対象疾患と治療

角膜疾患 全層角膜移植(白内障同時手術もあり)、表層角膜移植、角膜輪部移植、羊膜移植、 点眼療法、 コンタクトレンズなど
ドライアイ 点眼療法、涙点プラグ、血清点眼など
アレルギー 点眼療法など

角膜移植を必要とする主な眼疾患について

1. 水疱性角膜症

角膜の一番内側に内皮細胞という細胞があり、これが角膜の水分を調整して、角膜の透明さを保っています。内皮細胞は一度密度が低下してしまうと元に戻ることは難しく、角膜がむくんで濁ってしまった状態が水疱性角膜症です。眼の手術や外傷の後に発症することもありますが、手術などを受けていなくても発症することもあります。

2. 円錐角膜

角膜中央部分が徐々に薄くなり円錐形に前に突出する病気で、思春期に発症します。原因は不明ですが、遺伝性のないものがほとんどです。角膜の形がゆがむので、近視や乱視を生じ、裸眼視力が低下します。程度が軽ければハードコンタクトレンズで矯正可能ですが、高度になるとさらに強い近視、乱視、角膜の混濁を起こします。コンタクトレンズを半日以下しかつけられない、コンタクトレンズでも矯正視力が十分出ないといった場合に角膜移植が考慮されます。

3. 角膜炎後の混濁

以前に細菌性あるいは真菌性などの角膜炎をおこし、その後角膜に瘢痕が残ったものをいいます。高齢者が角膜移植を受ける原因として多いものです。

4. ヘルペス性角膜炎

ヘルペスウイルスは神経に潜伏感染するウイルスですが、何らかのきっかけで角膜に炎症を起こし、瘢痕や混濁を残すことがあります。

5. 角膜変性症

生まれつきの素因で、角膜内に異常物質が沈着して混濁したものをいいます。種類によって、遺伝しやすいものとそうでないものがあります。

6. 角膜外傷後の混濁

金属を使用した作業中に金属片が眼に飛入したり、釣針などが眼に刺さって縫合手術を受け、その傷がふさがったところが混濁となって残ることがあります。角膜以外の網膜などに大きな損傷がなく、角膜移植により視力が改善する可能性があると判断された場合、角膜移植が考慮されます。

7. 角膜化学傷・熱傷

薬品などが眼に入った場合や、眼球にやけどをした場合に、強い混濁や瘢痕を残すことがあります。手術後の視力の改善度合は、手術前の眼の状態に加え、手術後の乱視などその他の要素によって大きく変わってきます。

  • 羊膜移植は、再発翼状片、遷延性角膜上皮欠損、角膜穿孔眼表面の難治性疾患に対して行っています